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K先生の家のポスト

団地の外壁の塗装も終わって、入り口が少しおしゃれになった。集合ポストも、鍵なしから、ダイヤル式の鍵つきにグレードアップした。自分の家の部屋番号のところに、各家庭それぞれに名札をいれた。同じ階段10軒中9軒までが、パソコンで打ち出した活字の名前書き。1軒だけが、墨で書いた美しい手書きの名前が、黄ばんだ紙に貼られている。亡くなったお習字のK先生のご主人が、前のポストに貼られていたものをもう一度そのまま使っていらっしゃるのだ。新しい名札の中に、それを見つけた時、ご主人の気持ちが伝わってきて、私は、自分の家の郵便物をとりながら、ただただ涙が流れた。先生に教えていただいたこと、やっていただいたことを次々思い出して、いつの間にか、ポストの前で、ぽろぽろ涙がこぼして泣いていた。
でも、今、出かける度、階段を降りて、ポストの前を通る度、先生に声を「行ってきます」「ただいま」って声をかけることが
できてとても嬉しい。
先日、先生のお宅から、またいつものように先生のご実家のみかんのお裾分けをいただいた。お礼のはがきに、「ポストを通る度、先生とお話ができます。」と一言添えさせていただいた。そうしたら、今日、偶然にご主人にお会いしたら、なかなか気のきいた話題も思いつかなくて、いつもは、「こんにちは」としか言葉をかわさないのに、ご主人が階段を登りかけた足をふいに止められて、「Uさん、はがきありがとう。妻に見せたかったから、仏壇にあげました。一周忌にいただいた、Uさんからのお手紙をまた、読み返しているんですよ。」って言っていただいた。「ありがとうございます」それだけ答えて、笑顔をかえして、家のドアを閉めたとたん、また涙が。。。
K先生が亡くなってはや3年以上たつのに、私にとって本当に大切な先生。先生の凜とした生き方、素晴らしい書の腕前、どちらも私にとって遠い目標だけど、先生の私に与えてくださったものを思い返す度、それを私も少しでも誰かにお返しできたらと願って不器用に自分の道を歩いてる。



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